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オオニシ恭子の薬膳日記

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薬膳日々

何か、さわやかな空気で地震の地から離れたという感じがした。タクシーで円山公園の「京都吉水」さんに行き朝食をとった。「吉水」は桜に囲まれ桜の花びらで薄化粧された玄関前に寒椿が飾られているという冬と春が一緒にある不思議の中に。知恩院にはすぐ降りていける。震災の後、ぱったり人はこなくなり、花は何処も遅咲きの満開であるけれど、寂しげです。
西本願寺の朝市でMさんと会い、「綾部吉水」へ。京都の北、日本海の近くの山村綾部はまだ桜はさいていなく、梅の時期でした。「綾部吉水」は想像していたとうりすばらしい田舎の美を備えていた.
ひろい庭、藁葺き屋根、長方形の大きないろり、澄んだ空気、何もかも自然と一体というかんじで心がほぐされるようなかんじであったが、畑はいのしし、猿、熊、鹿に喰い荒されてたいへんらしい。とち餅入りの雑炊をいただきました。そこからこんにゃくを作っているところへいきましたが、こんにゃくにはカルシュームなど凝固剤をつかっていないとのこと、こんにゃく芋だけでかたまる事を知った。さらに山にはいったとちのおかきや餅をつくっている所に案内される。長野飯田からSさん、Kさん、GFspのFさん、代官山のKサンのメンバーで一日見習いにはいったかんじで、畳の上でとちの実を二本の棒でしごき、皮をとる作業、乾燥した餅を焼く作業、袋に詰める作業、袋にひもをかける作業など、それぞれが慣れない手つきで体験。4人の静かなおばあさん達が一様に白い割烹着と手ぬぐいで頭を被いしどうしてくれる。わたしはあられの袋詰めからおかき焼きをやらせてもらったが、家庭用の小さなオーブンで両面をひっくりかえしながらこんがりと焼くのに集中していた。ひととおりおわり、とち餅入りのお汁粉をふるまわれ、とち餅の美味しさを堪能した後で、それぞれ自己紹介となりました。なんと4人のおばあさんは80歳から89歳のあいだでどなたもつやつやしてニコニコのかわいらしいかたがたばかり。元気で50CCに乗っているとのことです。思わず、「何を日頃たべているのですか」と聞きました。「うんまァ〜、そこらにはえているものだねー。季節のね〜。動物性なんてあまりたべていない、』ということでした。やっぱり
身土不二でその土地からあまり出ない事なんだ、と思わずにいられませんでした。Fさん、SさんはNさんを迎えにいき、案内してくれたTさんがちょっととちの木を見に行きましょうとさそうので、女性の4人はでかけました。ちょっと、裏山へというかんじで気軽にでかけたのですが、なんと私たちにとって、ピレネー以上に険しい道なき道をどんどん上るので履いていた高めのサンダルで大丈夫かと不安になったが、「もうすこしですよ」といわれどんどん奥にすすむ。途中で手をパンパン打ち鳴らしながら歩く。熊に出会うといけないからと。途中鹿よけの網をくぐってさらに上ると老木のとち
の木が天を突く感じでたっていて、その奥に清水が沸いていた。口にした水は美味しかった。
4人のおばあさん達は30キロのとちの実をしょってこの山を降りるのだそうです。そうやってできたとちのおせんべいもおもちもなんという貴重品でしょうか。
山をおりて、帰途に着いた時、最年長88歳の方がヘルメットをかぶり単車に乗って、手をふるのに出会いました。2011年4月
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      2011年4月14日
by kyoko-yakuzen | 2011-04-14 10:58