庭に野菜の種を植えるために土を耕す。土は固くて鍬がはじかれる。雨がふらなかったのか。雑草はしっかり根を張っている。いつもより早く疲れ、そうとう時間がかかりそうなので休みに家にはいったら電話が鳴った。古い友人だった。『キョーコ、帰っていたのね。良かった。何度も電話したけれどいないので多分日本に行ってるとおもったわ。大丈夫だった?家族は?日本のみんなは?大変だったでしょう.毎日ニュースをみて悲しんでいたわ。でも本当におどろいたのは、あんな類のない大災難にあっているのに日本人というのはなんて立派なの、秩序正しく、暴れたりパニックにもならず、しずかで、日本人というのはそういう人たちだと知っていたつもりだったけれどやっぱりそういう人たちなのよね。本当に尊敬したわよ。世界中が日本人をみてたのよ、そしてみんなで悲しんでいたというかんじだった。時間はかかるけど、日本はまた復興してよい国になるわよね。」と熱烈に語っている電話の向こうの言葉がとてもうれしかった。『ありがとう』といってまた庭で鍬をおもいっきり下ろしながら、そうか、世界がひとつになるなんて文化や風土を一緒にしようなんてとんでもないくだらない事だと思っていたが、こういう事で地球規模の災難にあった日本人の態度への尊敬が同情という共感で世界がひとつになれたのだな、それほど今回の災害は大きかったということなんだな、歴史的なことなんだと感じた。2011年4月23日